「ホノルル食堂 Da Cafe」に行こうと思って公式サイトを開くと、店舗ページには2店しか載っていない。ところが同じブランドの名前は、ららぽーとの館側の公式ページにも、平塚市の観光ページにも出てくる。しかも書かれている営業時間が違い、ロコモコの値段に至っては800円(税別)と1,001円(税込)の2通りが同時に存在していた。
どちらかが間違っている、という話ではない。公式が複数あると、更新のタイミングと担当者が別々になるため、同じブランドでも見る場所によって答えが変わる。この記事は、自社公式・館の公式・自治体の公式という3つの一次情報を同じ軸で並べ直し、「どれを信じて出かければいいか」を決めるために書いた。似た構造は店の公式と施設の公式で席数も閉店時刻も違う横浜の例でも起きていて、珍しい事故ではなく、チェーンを調べるときに毎回起きる種類のズレだ。
先に結論:見るべき公式は3つあり、答えが3通りある
最初に全体像を出しておく。調べたい項目ごとに、どの公式が何と言っているかを並べた表がこれだ。
| 調べたいこと | 自社公式 | 館(ららぽーと)の公式 | 平塚市の公式 |
|---|---|---|---|
| 掲載されている店舗数 | 2店 | 自館の1店のみ | 湘南平の1店のみ |
| ららぽーと湘南平塚店の閉店時刻 | 21:00 | 平日・日20:00/土21:00 | ー |
| ロコモコ | メインの品書きに掲載なし | 1,001円(税込・テイクアウト) | 800円+税 |
| 腰越本店の営業時間 | 記載なし | ー | ー |
| 沼津店 | 会社情報ページにのみ記載 | 店舗一覧に見当たらず | ー |
この5行が、この記事で確かめたことのすべてになる。以下、1つずつ出典と読み方を書いていく。
公式1:自社サイトの店舗一覧には2店しかない
ブランドの公式サイトにある店舗情報ページに掲載されているのは、次の2店だった。
| 店舗 | 住所 | 電話 | 営業時間 |
|---|---|---|---|
| ららぽーと湘南平塚店 | 〒254-0031 神奈川県平塚市天沼10-1 | 0463-79-5873 | 10:00〜21:00(ラストオーダー20:30) |
| 腰越本店 | 〒248-0033 神奈川県鎌倉市腰越3-1-2 | 0467-50-0074 | 掲載なし |
本店は鎌倉市腰越。江ノ電の走る海沿いのエリアで、ブランドの住所としても会社の所在地としても使われている。ただし営業時間も定休日も自社サイトには書かれていない(要確認)。
もうひとつ、サイト全体の更新が止まっている点にも触れておく。ニュース欄の最新記事は2021年10月8日付で、そこから5年ぶん更新されていない。店舗一覧が2店のままなのは、この更新停止と地続きの可能性が高い。公式サイトが生きていることと、公式サイトが最新であることは別の話だ。日本語の公式に住所が1行も載っていなかったアイランドヴィンテージコーヒーのときと、構造はよく似ている。
メニューページも独特だ。メイン、サイド、デザート、ドリンクの4カテゴリに分かれているが、価格は1円も掲載されていない。メインに並ぶのは、モチコチキン、ハンバーグステーキ、しょうが焼き、ココナッツカレー、カツレツ、カツカレー、ガーリックシュリンプ、アドボ、BBQポーク、BBQチキンの10品。ここにロコモコは入っていない。「※写真はイメージとなります。店舗によっても内容が異なる場合があります」という注記が添えられている。
ハワイ料理の店なのに公式の品書きにロコモコがない、という状況自体は前例がある。川崎・平間の例はランチ3種すべてにみそスープが付くLOKAHI cafeの記事にまとめた。ただし今回は、同じブランドの別の公式にロコモコがしっかり載っている点が違う。
公式2:館のショップガイドは、自社公式と営業時間が違う
ららぽーと湘南平塚の館側ショップガイドを開くと、店名は「ホノルル食堂 DaCafe」、3階のグルメ&フーズ/フードコートに分類されている。電話番号は自社公式と同じ0463-79-5873なので、同じ店を指していることは間違いない。
ところが営業時間の記載が違う。
| 項目 | 自社公式 | 館の公式 |
|---|---|---|
| 平日の閉店 | 21:00 | 20:00 |
| 土曜の閉店 | 21:00 | 21:00 |
| 日曜の閉店 | 21:00 | 20:00 |
| ラストオーダー | 20:30 | 20:30(ドリンクは21:00) |
平日と日曜で1時間ずれている。さらに館の表記は、そのまま読むと平日の閉店20時00分よりラストオーダー20時30分のほうが後にきてしまう。館全体のフードコートの時間に合わせた記載と、店舗固有の記載が混在しているための矛盾と見るのが自然だが、公式に説明はない(要確認)。
実用上の結論ははっきりしている。平日の夜に行くなら、遅くとも19時30分までに着いておくこと。「21時まで」を信じて20時30分に向かうと、館側の表記どおりなら閉まっている。
館側のページには、自社公式が出していない情報もある。取り扱いとして挙がっているのはBBQプレート、ガーリックシュリンプ、モチコチキン、カイルアパンケーキ、リリコイパンケーキ、ストロベリーパンケーキ、チョコバナナパンケーキ、マラサダドーナッツ、ライオンコーヒー、タピオカドリンク。設備面では、ポイントカード可、禁煙、テイクアウト可(持ち帰り容器あり)、キッズメニューあり、チャイルドシートあり、酒類ありと明記されている。子連れで使えるかどうかの判断材料は、自社公式ではなく館側にしかない。
公式3:平塚市のページに、自社公式が載せていない店がある
3つ目の公式は自治体だ。平塚市の観光ページには「ショップ湘南平 ホノルル食堂 ALOHA MARKET(アロハマーケット)」という施設が掲載されている。高麗山公園レストハウス1階の売店で、2023年4月28日にリニューアルオープンした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 平塚市万田790番地(高麗山公園レストハウス1階) |
| 営業時間 | 10:30〜17:00(ラストオーダー16:00) |
| 定休日 | 毎週月曜日および第2・第4火曜日 |
| 電話 | 0463-65-2727 |
ここで決め手になるのが、市が公開しているメニューPDFだ。紙面の左上には「ホノルル食堂」のロゴマークが入っており、マークの中には「Da Cafe」の文字がある。つまりこの売店は、別の会社が同じ屋号を使っているのではなく、ホノルル食堂 Da Cafeのメニューがそのまま置かれた店だ。それなのに、自社公式の店舗一覧にこの店は載っていない。
品書きは17品で、ガーリックシュリンプ1,000円、モチコチキン800円、BBQプライムビーフ1,000円、アドボ800円、マラサダドーナツ1個220円(いずれも税別)と、ららぽーと店の取り扱いと重なる名前が並ぶ。山の上の売店の詳細は湘南平の展望レストハウスでロコモコ丼800円の記事にまとめた。
ロコモコの値段が2通りある
3つの公式を突き合わせて、いちばん分かりやすく割れたのがロコモコだった。
| 出典 | 表記 | 税込に直すと |
|---|---|---|
| 自社公式のメイン10品 | 掲載なし | ー |
| 館のグルメ紹介ページ(ららぽーと湘南平塚店) | 1,001円(税込・テイクアウトメニュー) | 1,001円 |
| 平塚市公開メニュー(湘南平) | 800円+税 | 864円(持ち帰り8%)/880円(店内10%) |
差は137円から201円。同じブランド、同じ神奈川県内、しかも直線距離で10キロ少々しか離れていない2店で、これだけ開く。フードコートの一品と、展望施設の売店の一品では原価も家賃も違うので、値段が違うこと自体はおかしくない。問題は、どちらの数字も「公式」であり、自社サイトを見るかぎりどちらにもたどり着けないことだ。
1,001円という1円単位の価格も、税込表記であることを踏まえると読み解ける。税抜910円に10%を掛ければ1,001円、税抜927円に8%を掛けても1,001円になる。きりのいい本体価格に消費税を乗せた結果の数字であって、1,001円という値付けが先にあったわけではないと考えるのが自然だ。
消えた1店:会社情報には沼津店が書いてある
自社公式の会社情報ページには、店舗一覧には出てこない情報が落ちている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商号 | Aloha Coffee Company株式会社 |
| 屋号 | ホノルル食堂 Da Cafe |
| 所在地 | 〒248-0033 神奈川県鎌倉市腰越3-1-2 |
| 経営者 | 代表取締役 小林 十四満 |
| 設立 | 2009年(平成21年) |
| 創業 | 2011年(平成23年) |
| 連絡先 | TEL 045-909-5510/FAX 0467-50-0146 |
同じページに、ららぽーと沼津店が2019年10月4日にオープンしたこと、住所が静岡県沼津市東椎路字東荒301番地3であることが書かれている。ところが、ららぽーと沼津の館側ショップガイドを開くと、ホノルル食堂もDa Cafeも見当たらない(館のフードコートは10時00分から21時00分、レストランは11時00分から22時00分)。退店したのか、別の名前に変わったのかは公式に説明がなく、現時点では確認できない(要確認)。
まとめると、ブランドの店舗数は「自社公式の2店」でも「かつての3店」でもなく、現時点で公式に所在が確認できるのは、ららぽーと湘南平塚店、腰越本店、湘南平のALOHA MARKETの3店ということになる。
設立2009年・創業2011年という2行も見逃せない。会社ができてから2年後に店が始まっている。本社の電話番号が045で始まる横浜の市外局番なのに、所在地は鎌倉市腰越という点もあわせて、ここは数字だけ拾って解釈は控えておく。
ライオンコーヒーの扱いは自社公式がいちばん詳しい
3つの公式のうち、自社公式がいちばん情報を持っている領域もある。ライオンコーヒーだ。専用ページには、フレーバー6種(カプチーノ、キャラメル、チョコレートマカダミアナッツ、トーステッドココナッツ、バニラマカダミアナッツ、マカダミアナッツ)と、ノンフレーバー3種(オリジナル、コナ24カラット=100%コナ、コナゴールド=10%コナ)が並ぶ。
ページには、ホノルル・スター・アドバタイザー紙の読者投票で「ハワイのベスト2019」のコーヒー部門に選ばれたこと、1979年からホノルルで約40年焙煎してきたブランドであることが書かれている。ただし、この店が正規代理店なのか、仕入れて提供しているだけなのかについての記載はない(要確認)。コナ100%とコナ10%が同じ棚に並ぶ構造を先に知っておくと、注文時に名前で迷わずに済む。
タイプ別:結局どの店に行くべきか
3つの公式を踏まえると、行き先の選び分けはかなり明快になる。
雨でも確実に食べたい人、子ども連れの人は、ららぽーと湘南平塚店の3階フードコートが堅い。キッズメニューとチャイルドシートの記載があるのは3つの公式のうちここだけで、禁煙・テイクアウト可も明記されている。ただし平日と日曜は20時00分で閉まる前提で動くこと。
景色ごと楽しみたい人は湘南平のALOHA MARKET。ロコモコ丼800円(税別)とガーリックシュリンプ1,000円(税別)が、相模湾を見下ろす展望施設の1階にある。ただし10時30分から17時00分、月曜と第2・第4火曜は定休。
ブランドの源流を見たい人は鎌倉市腰越の本店になるが、営業時間が公式のどこにも書かれていないため、訪問前に電話(0467-50-0074)で確かめるのが現実的だ。
神奈川のハワイアンを横断で押さえたい場合は、神奈川のハワイアンカフェ・レストランおすすめ7選と海が見える5店の比較を合わせて読むと、海沿い・駅前・山頂という3つの立地の違いが見える。
よくある失敗パターン
公式が3つあるときに、実際に起こりやすい失敗を挙げておく。
1つ目は、自社公式の「10:00〜21:00」を見て平日20時30分に向かうこと。館側の表記では平日と日曜は20時00分閉店で、ラストオーダーもとっくに過ぎている。
2つ目は、自社公式のメニューを見て「この店にロコモコはない」と判断すること。館の紹介ページには1,001円(税込)で載っており、湘南平の店では800円(税別)で出ている。
3つ目は、沼津店をめざして出かけること。会社情報には2019年10月4日オープンと書かれているが、館のショップガイドには見当たらない。
4つ目は、湘南平の店をららぽーと店と同じ時間感覚でとらえること。あちらは夜まで開いているが、こちらは17時00分で閉まり、ラストオーダーは16時00分だ。
よくある質問
Q. ホノルル食堂 Da Cafeは何店舗ありますか。
A. 自社公式の店舗一覧には、ららぽーと湘南平塚店と腰越本店の2店が載っています。これに平塚市の公式ページに掲載されている湘南平のALOHA MARKETを加えると3店になります。
Q. ロコモコはいくらですか。
A. ららぽーと湘南平塚店は館の紹介ページで1,001円(税込・テイクアウトメニュー)、湘南平の店は平塚市公開のメニューで800円(税別)です。自社公式のメインの品書きにはロコモコの記載がありません。
Q. 営業時間はどちらを信じればいいですか。
A. ららぽーと湘南平塚店については、館側が平日・日曜20時00分、土曜21時00分としており、自社公式は全曜日21時00分としています。館の中にある店舗なので、閉店の早いほうを前提に動くのが安全です。
Q. 沼津店はまだありますか。
A. 会社情報ページには2019年10月4日オープンと記載がありますが、ららぽーと沼津の館側ショップガイドには見当たりませんでした。現在の営業状況は確認できていません(要確認)。
Q. 腰越本店の営業時間は分かりますか。
A. 自社公式の店舗情報には住所と電話番号のみで、営業時間と定休日の記載がありません。訪問前に0467-50-0074で確かめてください。
Q. ライオンコーヒーは何種類ありますか。
A. 自社公式のページでは、フレーバー6種とノンフレーバー3種が紹介されています。ノンフレーバーにはコナ100%の「コナ24カラット」と、コナ10%の「コナゴールド」が含まれます。
まとめ:どの数字を持って出かけるか
ホノルル食堂 Da Cafeを調べて分かったのは、公式が3つあると店舗数も営業時間もロコモコの値段も1つに決まらない、ということだった。自社公式は2021年で更新が止まり、館の公式は自館の1店しか見ておらず、自治体の公式は湘南平の1店しか扱わない。3つを足して初めて、いま行ける店が3つあると分かる。
持って出かけるべき数字はこうだ。ららぽーと湘南平塚店は平日・日曜20時00分閉店を前提にする。湘南平は10時30分から17時00分、ラストオーダー16時00分、月曜と第2・第4火曜が定休。腰越本店は電話で確認してから向かう。
同じ構造のズレは他のブランドでも起きている。1つの公式サイトの中で数が食い違った吉祥寺ププケアの事例、2つの公式で席数と開店時刻が違った仲町台の事例を併せて読むと、公式表記の読み方そのものが身についてくる。
※本記事に掲載している住所・営業時間・料金等の情報は、2026年10月14日時点に各公式サイト等で確認した情報をもとに作成しています。その後、情報が変更になっている場合がございます。万が一誤りがございましたら、お問い合わせフォームよりご連絡ください。お知らせいただき次第、速やかに修正いたします。

